成分名 |
値 |
エネルギー |
84kcal |
水分 |
80g |
タンパク質 |
17.5g |
脂質 |
1g |
灰分 |
1.4g |
無
機
質 |
カルシウム |
12mg |
リン |
260mg |
鉄 |
0.1mg |
ナトリウム |
210mg |
カリウム |
330mg |
マグネシウム |
46mg |
亜鉛 |
1.3mg |
ビ
タ
ミ
ン |
ビタミンA |
14μg |
ビタミンB1 |
0.01mg |
ビタミンB2 |
0.02mg |
ビタミンC |
2mg |
ビタミンD |
0μg |
コレステロール |
350mg |
※科学技術庁資源調査会編
「五訂 日本食品標準成分表」より転載
可食部100g当たりの値を示します |
ケンサキイカ:剣先烏賊 |
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標準和名 |
ケンサキイカ
(ツツイカ目ジンドウイカ科ケンサキイカ属) |
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別名 |
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地方名 |
アカイカ(伊豆諸島、東京市場)
ブドウイカ(日本海沿岸)
シロイカ(山陰)
ゴトウイカ(九州) |
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英名 |
Swordtip squid |
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学名 |
Loligo edulis Hoyle |
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解説 |
名前は、外套膜の尖った形から付けられた。五島列島付近でよく獲れることから「五島烏賊」ともいう。「するめ」をつくるには、獲れたての新鮮なものを用いる。足を切り離さないように腹側を切り開き、わた(内臓)と眼、嘴を取り除き、海水でよく洗ったのち、もう一度真水でよく洗う。日当たりのよいところで縄などに二つ折りにかけて一日干しにし、翌日、形を整えて莚の上に並べ、十分に乾燥させる。この風景は、五島列島の夏の風物詩になっている。
イカの薄皮はかみ切り難く、ついたまま料理すると味わいを損ねる。表皮と身肉の間はコラーゲンなので、熱変性するため、熱湯をさっとかけると薄皮が剥きやすくなる。照り焼きなどにするときは、鹿子に切り目を入れるとよい。コラーゲンが熱で縮む性質を利用し、切り目を開かせる。開いた切り目にはたれを塗り、味を染み込ませると美味。炒め物などに用いるときは飾り包丁を入れ、形を楽しむのもよい。 |
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分布領域 |
太平洋側は三浦、日本海側は若狭湾からオーストラリア北部にかけて分布する。日本近海では九州西方沖に生息するゴトウイカと呼ばれるものと、日本海西部沿岸に生息するシロイカ、またはブドウイカと呼ばれる二つのグループが知られている。ゴトウイカは春から夏に北上し、五島列島周辺に多く集まる。シロイカ、またはブドウイカと呼ばれるグループは、反対に秋から冬に南下する回遊を行う。 |
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生鮮・加工法 |
生鮮利用向けには、活けもの、生のまま氷冷されたもの、また、冷凍ものが取り引きされる。九州地方では活けものとして出荷されることが多く、日本海側からは、生鮮ものが多く出回る。店頭では、丸のままか、刺身、惣菜などに調理されたものが並ぶ。一夜干しやするめなどにも加工される。ケンサキイカでつくられたするめは、「一番するめ」といわれ、ヤリイカでつくられたものとともに最高級品とされている。スルメイカを用いたものは「二番するめ」と呼ばれている。大分県、長崎県では表皮を剥いて白い「磨きするめ」にする。小さいものは、珍味加工品などに利用される。 |
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主な食べ方 |
夏が旬。刺身に最適で、鮨種にもされる。そのほかの食べ方はスルメイカに準ずる。 |
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出展:株式会社エヌ・ティー・エス発行
現代おさかな事典〜漁場から食卓まで〜 |