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クロダイ：黒鯛
標準和名	クロダイ （スズキ目タイ科クロダイ属）
別名	チン チヌ チヌダイ
地方名	カワダイ（東北、北陸） カイズ（関東） マナジ（中部）
英名	Black sea-bream Black progy
学名	Acanthopagrus schlegeli (Bleeker)
解説
名前の由来は、タイ類のなかでも体色が黒いからである。磯釣りでも人気の高い魚種で、チヌ、チン、チンチンなどの別名で知られている。「海老で鯛を釣る」とは、海老のような小さな投資でタイのような大きな収益を手に入れることをいう。
分布領域
北海道南部以南から朝鮮半島南部、台湾、中国北･中部に分布するが、琉球諸島周辺には生息しない。
生鮮・加工法
生鮮出荷が主。鮮魚や活魚で取り扱われるが、入荷量は少ない。近年は養殖もされている。小売店や料理店､土産店で塩焼きや浜焼きに調理される。化粧塩をふって塩焼きにし､祝い膳や折り詰めなどの尾頭つきにされる。また、価格の高いマダイなどの代わりにかまぼこなどの練り製品やでんぶ､ふりかけなどの調味加工食品に使われる。
主な食べ方
白身で身が硬く、鮮度の持ちもよい。マダイ同様、刺身や焼き物など幅広く利用できる。刺身はあらいや皮霜造り、昆布締めなど、一手間かけると尚いっそう味が引き立つ。小ぶりのものは､丸のまま化粧塩をして塩焼きにされる。頭はかぶと煮にする。中落ちは潮汁などにするとだしが良く出て美味しい。その他の食べ方はマダイに準ずる。

出展：株式会社エヌ・ティー・エス発行
　　　現代おさかな事典〜漁場から食卓まで〜