成分名 |
値 |
エネルギー |
77kcal |
水分 |
80.9g |
タンパク質 |
17.6g |
脂質 |
0.2g |
灰分 |
1.2g |
無
機
質 |
カルシウム |
32mg |
リン |
230mg |
鉄 |
0.2mg |
ナトリウム |
110mg |
カリウム |
350mg |
マグネシウム |
24mg |
亜鉛 |
0.5mg |
ビ
タ
ミ
ン |
ビタミンA |
18μg |
ビタミンB1 |
0.1mg |
ビタミンB2 |
0.1mg |
ビタミンC |
0mg |
ビタミンD |
1μg |
コレステロール |
58mg |
※科学技術庁資源調査会編
「五訂 日本食品標準成分表」より転載
可食部100g当たりの値を示します |
マダラ:真鱈 |
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標準和名 |
マダラ
(タラ目タラ科マダラ属) |
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別名 |
タラ |
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地方名 |
イボダラ(富山)
アカハダ(兵庫) |
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英名 |
Gray cod
Pacific cod |
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学名 |
Gadus macrocephalus Tilesius |
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解説 |
魚偏に雪と書くのは、初雪の後に獲れだすから。「たらふく食う」は、文字通り、鱈の腹のようになるまで食べる様子を表す。身はほぐれやすく鍋にすると煮くずれてしまうが、煮込んだ後のだしの出た汁が旨く、「鱈ちりは後から食え」という諺もある。
肝臓からは肝油が採れ、胆嚢は消化薬の原料に、うきぶくろは煮こごりなどをつくる膠になる。
一般に「鱈子」というのはスケトウダラの卵巣を加工したもので、マダラの卵巣は「真子」と呼ばれて煮付けや佃煮などに利用されることが多い。
タラの仲間は冷たい水域に広く分布し、欧米諸国でも古くから利用されてきた。主な種類に、マダラ、スケトウダラ、コマイ、メルルーサ類などがある。 |
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分布領域 |
北緯34度以北の北太平洋とその周辺海域に分布する。日本近海では、太平洋側は茨城県以北、日本海側は山口県以北に生息する。とくに北海道周辺海域に多く、南下するほど少なくなる。
スケトウダラと比べ定住性が強く、大きな回遊は行なわないため多くの地方群がある。 |
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生鮮・加工法 |
生鮮利用には、丸のまま氷冷蔵したものが流通する。店頭では利用用途に応じて丸のまま、もしくは切り身やぶつ切りにして売られる。大振りのものは一塩に加工・冷凍され、切り身になって通年出回る。小振りのものや三枚におろしたものは干製品に加工したり、調味加工品にする。最近は珍味などへの利用も多くなってきた。卵巣(真子)や精巣(白子・菊子)も生のまま、もしくは塩蔵品や惣菜にされ出回る。干鱈は北海道地方の、棒鱈は福島を中心とした東北地方の名産品で、煮物のだしを取ったり鍋物に入れたりと郷土料理に欠かせない。調味加工品としては、でんぶやそぼろ、珍味などがある。卵巣も佃煮などに利用される。 |
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主な食べ方 |
鮮魚としての旬は冬で、とくに厳冬期が美味である。白身で特有の光沢があり、淡白な味は和食だけでなく、洋風料理にも合う。身はくずれやすいので、刺身にするときは昆布締めにするとよい。塩焼きにしたり、さっと煮付けたり、味噌漬けや粕漬けにしたものを焼いてもよく、卵や白子といっしょに鍋物にしたりもする。天ぷらなど油料理とも相性がよい。バター焼きやムニエル、フライにして、ホワイトソースやタルタルソースで食べるのも美味しい。鱈子はスケトウダラの卵巣卵でつくられるもので、マダラの卵は煮付けたり、佃煮にしたり、煮こごりや寒天を使った寄せ物などに多く用いられる。白子は味噌汁や吸い物、酢の物などにされる。一塩鱈は、焼き物、鍋物にするにはそのままでもよいが、煮付けたりフライなどにするときは、軽く塩抜きをして使う。干鱈や棒鱈はもどして煮物などに使う。 |
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出展:株式会社エヌ・ティー・エス発行
現代おさかな事典〜漁場から食卓まで〜 |