料理家:祐成二葉さん コメント
お魚のお料理となると、和食が多くなりがちですが洋風のお味にすると、意外な展開が期待できます。この「ホタルイカとプチトマトのスパゲッティ」は、プチトマトが普通のトマトよりも甘いので、ホタルイカの塩分をマイルドにしてくれます。プチトマトは一年中手に入りますし、洗ってヘタを取るだけの気軽さが良いですね。下味には、にんにくだけでなくしょうがも使いました。
また、ホタルイカは乳製品とも相性が良いので、「ホタルイカとほうれん草のクリームグラタン」も美味しいです。お野菜は、アスパラやブロッコリー、カリフラワーなどお好みで。ホワイトソースには、色々なお塩が出ている中でもマイルドなお味の岩塩を使えば、優しい仕上がりになります。
セロリのフレッシュさと独特の香りはホタルイカと相性がよく、搾菜を使った中華風のドレッシングと合わせてサラダにしました。セロリは、ホタルイカに合わせた厚さに切ると、食感が良いです。
今回のホタルイカは、ボイルされたものを使用しましたので、多少塩分が含まれていました。お塩は、最後に加えて塩加減を調整してください。
お魚料理では、素材の臭みを消すために、ハーブなどを使って下味をつけると調理の幅が広がります。にじますは、川魚独特の香りが気になるという方や、味が淡泊なのでメリハリがほしい時、上手にスパイスを使って下さい。「にじますの春巻き」では、カレー味にして、アクセントにしそを巻きタルタルソースを添えました。魚の柔らかさと春巻きの皮のパリパリ感は食感が抜群ですし、お魚にタルタルソースの組み合わせは、お子様にも喜ばれます。
「にじますのスモーブロー」は、デンマークのオープンサンドのことです。白ワインビネガーと粒マスタードにディルを加えてハーブビネガーを作り、にじます独特の癖をとりマリネします。これと、酸味のあるパンはよく合いますよ。彩りを考えて、赤玉ねぎのみじん切りやイタリアンパセリを散らします。マスカルポーネのチーズを添えるとクリーミーさが広がり、より美味しくなります。具だくさんで美味しい一品です。
お魚のお料理は、カラフルなお野菜と合わせて、見た目にも鮮やかにすることがおすすめです。是非、お試し下さい。
料理家:祐成二葉(すけなりふたば)さん プロフィール
1988年ドイツ国立マイスター校卒業。5年間のヨーロッパ留学を経て、祐成陽子クッキングアートセミナーの講師に就任。料理制作、メニュー開発、テーブルコーディネートなど幅広く活躍中。主な著書に「食べるスープ 四季のレシピ」(PARCO出版)、「やっぱり麺が好き!」(ナツメ社)など。 著書多数。
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