オホーツク海から流氷が去ることを北海道の方言で「海明け」と言います。湧別では海明けとともに毛ガニ漁が始まり、ホタテ漁と続きます。 |
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手前がサロマ湖で、奥がオホーツク海。取材時(4月下旬)には、サロマ湖にはまだ氷が。溶け出す頃に、稚貝放流の時期を迎えます。 |
われわれが食しているホタテ貝に純粋な天然はほとんどありません。ごくまれに揚がることがありますが、通常は稚貝を海に放流し、育てて漁獲します。ただ人工飼料を与えているわけではなく、あくまでも管理下において漁獲の時期まで成長を見守っているだけなので、養殖とも言いがたいですが…。
それではどういう流れでわれわれの手元に届くのか追ってみましょう。 |
湧別の稚貝
ホタテ貝は水温が高くなり始める頃に放卵します。そのタイミングに卵を確保し、稚貝を育てるのですが、通例、漁場と稚貝の出身地は違うもの。ですが、湧別では、サロマ湖で放卵された稚貝をひと冬そこで過ごさせ、オホーツク海に放流します。つまり生まれも育ちも湧別というわけです。
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湧別の漁場は[図1]の通り。輪採制といい、漁場を区画に分けて(1区画が年ごと)その年の漁獲可能エリアを順番に定め漁を行う方法。海域全体は岸から1マイル(約1.6キロ)離れたところから6.5マイル(約10キロ)先の沖まで。図からもわかるように、基本的にA〜Dを基準に4年制としています。
毎年、本格操業の前には、前年度の残ったホタテ貝を取りのぞき、土壌を調え、その年の定められた漁場に稚貝を放流します。なお、稚貝のサイズは北海道規定では3.5cmですが、湧別は4cmとしています。
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第81ゆうべつ丸・資源調査船
船団長 工藤正弘さん |
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ホタテ貝は4年貝がいちばん美味しいね。まず刺身にして食べて、飽きたら塩でボイルしたり塩焼きにしたり。ひもは塩もみしてボイルして、山わさびで食べると最高だね。
※山わさびとは北海道特有のわさびとして知られており、ホースラディッシュとも呼ばれます。辛味は本わさびよりも1.5倍程強いと言われています。 |
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ホタテ貝は水揚げされるや否や加工工場へと運ばれます。
流れとしては、貝を開いて殻部分と身の部分、さらに貝柱のみ取り分ける作業からスタート。ホタテ貝の剥きベラを貝の間にさして、開いて、ひもを取って、貝柱を取って、海水に浸ける、がものの数秒でとてもリズミカルに進みます。繁忙期は機械で貝の先端をカットし開きやすくしますが、やはり剥くのは手作業。そして貝柱以外は廃棄します。
次行程は、ホタテ貝柱の洗浄。流れる海水で丁寧に洗い、パッキング作業へ移ります。
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1.貝を開くとこんな感じ |
2.ひも部分を取りのぞく
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3.貝柱は海水に浸されます
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パッキングは衛生上、関係者立ち入り禁止区域で。海水洗いで取りきれなかったゴミなどをチェックしながら、大きさを分けて、パックに詰めていきます。そして出荷。
水揚げされた日に加工されてその日中に出荷。翌々日には湧別産の生ホタテ貝柱として中島水産の店頭に並びます。
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1.大きさを分けながら汚れチェック |
2.粒をそろえてパッキング
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3.1パックを計量しながら調整して詰め完了 |
4.発泡スチロールの箱に詰めてクール便で出荷
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マルニ西功一商店の西恭範社長ご夫妻
www.maruni-nishi.com |
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オホーツク
湧鮮館 |
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湧別漁業協同組合が経営する直営店。お土産ものを探すだけでなく、地元の人が食材を買いに来る場所としても人気の高いショップ。オホーツク海とサロマ湖で水揚げされた魚介類をはじめ、さまざまな加工品を直売しています。湧別漁港に隣接しているので、いわずもがな鮮度のいいものばかり。なにより良心的な価格がありがたいです。
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撮影=菊池陽一郎 |
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Copyright (C) 2014 NAKAJIMASUISAN Co., Ltd. |
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