島々に囲まれた穏やかさと、6つの川から運ばれた豊かな栄養分によって、カキの餌となる植物性のプランクトンが豊富な広島の海は、カキの育成に最適の環境です。その中でも、「かなわ」の育てるカキは、河口から高速船で1時間ほどかかる深江沖。広島県の清浄海域に指定されている美しい海。そのきれいな海で育った安心で安全、新鮮なカキを、中島水産は確実に食卓へご提供してます。


 

このホタテ貝に、カキの赤ちゃんが付着しています。


一枚一枚カキの幼生が付着した貝殻を移しかえ、貝と貝の間には20cm程のビニール管をはさみます。

夏、卵からかえった幼生(カキの赤ちゃん)は、受精して21日目にものにくっつく習性があり、海水中の固着物に付着します。そこで、この時期にホタテの貝殻を海中に入れておくと、うまく幼生が付着します。これを採苗と呼びます。

幼生(カキの赤ちゃん)がホタテの貝殻に付着して2ヶ月目くらい


抑制期間中。潮の満ち引きの激しい浅瀬は、潮が引いた時のような過酷な状況下で育てると、カキは強くたしましくなる。


通り替えの作業は、主に女性が担当し、通した連を筏に下げる作業は男性がこなします。

採苗したカキの種の採苗連は、潮が満ちたり引いたりする岸辺に吊され鍛えられます。自然に近い状態にし、淘汰されて環境の変化に強い抵抗力をつけさせるためです。


丁寧に海の中へ垂下連を垂らします。


1本の針金の長さは9m。
採苗連から、カキの付着した貝殻を外し、9mある新しい針金に1枚ずつ移しかえて、貝殻と貝殻の間には20cm程のビニール管をはさみ垂下連を作ります。1つの垂下連には、抑制栽培されたカキが約10個付着した貝殻を約40枚連結し、これを600本、海上にある筏から海中に吊します。


1本の針金には、約40枚のカキが付着した貝殻が連なっています。
本垂下してからカキが美味しく大きくなるまで海中でじっくり育てます。


カキの収穫。クレーンでカキを引き上げる光景は壮観!
成長したカキを収穫します。夜が明けきれぬうちから、水揚げします。カキは大きくなり重いので、人の手ではなく、船に10mの長い柱を立て、ウインチを用いて巻き上げます。

収穫のカキ。実りのカキ。

カキの殻についたゴミを取り除きます。洗浄されたカキは、ベルトコンベアで工場内へ運ばれます。



カキは一列に並ぶ打ち子さんの部屋へ。均等にわけられ、剥き身にされます。この時、カキの状態を検査し安全面に気を配る。


迅速且つ丁寧な打ち子さんの作業。プリっとしていて美味しそう。
収穫したカキは、深江工場に運ばれ、剥き身、洗浄、梱包され、発送されます。浄化した天然海水を使用しているので、カキの鮮度も衛生管理も万全です。


人の手によってパック詰め。ここでも品質検査は怠らない。機械にてパッケージに蓋をつけて、できあがり。



 text=編集部 photo=菊地陽一郎

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