海鮮しゃぶしゃぶ
今日のお鍋はまず「海鮮しゃぶしゃぶ」をご用意いたしました。素材としては、鹿児島のオコゼ、北海道の水タコ、岡山のとり貝、銚子のホウボウ、大分の関さ鯖と、松茸、豆腐、春菊などを、スダチのポン酢でしゃぶしゃぶのように召し上がって頂きます。
関鯖は生の皮をひくのが難しく、骨を抜くのも大変です。

島田:この関鯖はM字の血合いが美しいですね。鯖の刺身の切り口を見れば、板前の腕がわかります。(一口食べて)身が締まっているが、脂が乗っている。
佐藤:クセがなくて美味しい。私、お鍋が大好きなんです。だから、今日は、こんなに美味しい仕事で、申し訳ないくらいです(笑)。
島田:家ではどんな鍋を作るんですか?
佐藤:私、ホームパーティが大好きでよくするんです。豚肉の薄切りともやしだけ、みたいなチープな鍋も楽しんでます。あとは、タラや鮭を使ったお鍋も好きですよ。
島田:うちは、相撲部屋ではありませんが、ちゃんこ鍋を食べます。イワシ、鯛、はまぐり、牡蠣、ほうぼう、かんぱちなどを使った鍋も作りますよ。どんな魚が好きなんですか?
佐藤:私は、光モノが好きです・・。お魚は、本当に好きで週五日は食べますよ。
島田:僕も、ほぼ毎日何らかの形で食べています。魚って好みが、いくつか別れるんですよね。鯖なんかの光もの好き、ゼラチンたっぷりの醜い魚好き、鮪みたいな赤身の魚好き、川魚好きという具合に。
佐藤:あ、醜いものも美味しいですよね。
島田:光ものは、アミノ酸分解が早く旨味がつよい。
佐藤:はい。安いけれど、美味しいです。




チゲ鍋
続いて「チゲ鍋」を召し上がって戴きます。
銚子のロブスター、茨城産のはまぐり、愛知県のムール貝に、ニラまめもやしも加えていただいてもらいます。
キムチは酸味の効いたものを使います。




佐藤:いい匂いですね。あっ、美味しいそうー。
島田:オールスター・チゲですね。
佐藤:おいしーい。私、社長から『やせるな!鍛えろ!強い体が基本なんだ!佐藤、食べろ!そして1ミリ太れ!』と言われています(笑)。1ミリなんて太れなーい・・。なにをおっしゃるーって(笑)思いながら。でも、お魚は、あぶらみも含めて体にイイし、美味しいから良いですよね。
――島田さんは、魚を買うとき、魚屋さんに下ろしてもらうと、内臓を取られてしまうから嫌だということで、ご自身でさばかれるそうですよ
島田:フグ以外は何でも調理しますが、一番美味かったのは、 カワハギを釣ってきて、肝和えをつくった時です。
佐藤:凄いですね。実は、私も自分でさばきますよ。
島田:魚の目が怖いとかいわないんだ。
佐藤:鰺とか鯖とか位なら、自分でやりますよ。出来ます、出来ます。料理は得意だし、魚だってフライパン一個で色々作りますし。
島田:素晴らしい。私の奥さんと代わってください!
佐藤:ウチは父が釣りが好きで私も二歳の頃から一緒に行ってましたし、母が栄養士だったから、魚には親しんでいました。釣り好きの父からは『鰺のたたきも作れないようなら、嫁にいけないぞ!』ってしつけられて、中学の時から作ってます(笑)。田舎が北海道で、祖父と祖母の兄弟が魚屋さんなんですよ。で、幼い頃は、女の子なのに「魚屋さんになりたい」って言ってたんですよ、私。両親には、『どんなお魚を売るの?』って聞かれたあとは、「パパが釣ってきた魚を売るの」って答えてました。私、なんてずーずーしい子だろう(笑)。
島田:生活能力が高いことはバストの大きさよりも自慢になります。
佐藤:(笑)。今日は、生で食べてもよい魚を鍋にしてしまうなんて、ゼイタクに食べられてとても最高の気分でした。ごちそうさまでした(笑)。

島田雅彦◎作家。61年東京生まれ。近著に「フランシスコ・X」。「エトロフの恋人」(仮題)は雑誌「新潮」03年新年号に掲載予定。料理の腕は、魚を丸ごと買ってきて、自らさばいてしまう程。

佐藤江梨子◎1981年生まれ。TBS『アッコにおまかせ!』(毎週日曜11:45〜)準レギュラー、東海テレビ『PRIDE 王』(毎週火曜24:40〜)ナビゲーター他、多数のTVドラマ、バラエティ、CMなどで活躍中。

□今回の対談でご協力頂いたお店
貳拾四文
業時間:月〜金/17:00〜4:00、土/17:00〜23:00 日・祝日定休
港区赤坂6-2-14 レオ赤坂2F 営団地下鉄千代田線「赤坂駅」徒歩3分
TEL:03-3582-4624

 撮影:荒川健一

Copyright (C) 2002 NAKAJIMASUISAN Co., Ltd.